2023年2月18日

春風

あと10日で2月である。2月の10日にもなると、一瞬温かい風が吹いて、春遠からじを期待する。それがあと10日の我慢である。今冬は仕事が何もかも遅れて季節に追われどうしだった。従って心にも体にも余裕がない、おまけに老齢と病後の体力低下が相まって作業の能力低下がおびただしく牧場の戦力にならない、そんな無力の私だから後何日で春風が吹くと、ひたすら それを期待している。

ところが神様は中々のひねくれ者で我々凡人の願いとは反対のことをなさる。今年は最近にない降雪で辛うじて準備が間にあったスキー場には恵みの雪だったが、仕事の遅れた見浦牧場には最悪をもたらした。おまけに老人の私の体調はこの冬を乗り切れるかどうかが紙一重の状態にある。肺炎の後遺症、ヘルペスの不安定、その上ヘルニアときた。こんな状態にコロナの恐怖まであって、直近の生きる目標は誕生日までだが後32日もある。どうも人生の終わりは穏やかには行かないものらしい。

今日は1月20日、快晴だが気温は低い、対策がしてある水道も凍った、最近は暖冬が続いて小板にとって有り難い傾向と喜んでいたが自然はそんなに甘くない。久方ぶりの厳寒がやってき た。寒いなと屋外の寒暖計を見れば零下1 0何度、それが日中だからたまらない。もっとも小板で体験した最低温度零下24, 5度、あまりの寒さだったので忘れられない、冷たいのでなくて 痛かったね。 

だから小板の春風は極楽の風と待ちわびる、小春日和の小板はまさに天国、その天気が1年中続くなどは夢のまた夢だが、人の性で、その夢に限りなく憧れる。

先日、亡くなったS川君の口癖は「小板はええ所で」だった。私も同感と何度も話し合ったものだ、冬がなければね。

小板の春は彼の言葉どうりの極楽、しかし、まだ当分は冬将軍は立ち去らない、気弱になった老人がひたすらに春を待ちわびているのに。 

2021.1.21 見浦哲弥

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