2020年6月18日

暖冬

積雪がほとんどなかった暖冬の冬だったが、3月も半ば過ぎになって時々は冬景色を展開する。昨日の春景色が、今朝は一面の銀世界、ネコヤナギの芽はもう春ですよと告げているのにである。

ともあれ私の体験したことのない冬だった。梅は咲いたし桜も早咲きの知らせがあるのにね。

地球温暖化が叫ばれてから久しい。最初はこの大きな?地球が人間が化石燃料を少々焚いたくらいで気温が上がるなど、たわけたことと笑い飛ばしていたものだが、私の子供の頃の何メートルの積雪も徐々に少なくなって1メートル前後、冬も楽になりましたね。が、今年は40センチの積雪が3-4日でゼロに、過ごしやすいと言えば有り難いが、何やら空恐ろしい、と思っていたところに新型コロナウイルス、老人の死者が続出して世界は大混乱、これも地球温暖化のせいか。脳天気な日本人も抵抗力の少ない老人や虚弱者の死者が続出するにつれて、大変だ大変だと大騒ぎになった。日本だけでなく世界中がね。

現在日本は世界の長寿国、平均寿命が男性82歳、女性88歳。だが、このウイルス騒ぎで平均寿命は確実に下がる、何歳になるかは神のみぞ知るではあるが。高齢者の私も、そんな関係で新聞の死亡欄には眼が止まる、私より長寿の人が何人死んだのかとね。普通は30人位の死亡者の中で89歳以上は2-3人位、勿論、 90何歳の人も散見する。友人のY君は95歳だから頑張っているねと感心する、もっとも同級生は全滅したそうだが。春が来て彼が小板の別宅に元気で帰って来てくれると私も目標ができて張り合いがあるのだが。

現在、この集落では私が最長老、今度はあいつと誰もが予則しているのだが、意地っ張りの私は足を引きずりながらトラクターに乗っている。乗り降りには悪戦苦闘なのだが、そこさえ見られなければ、あいつは元気だなと感じるらしい。本人はお迎えも近いと予感していて、長寿の仲間が少ないので寂しい限りなのにね。

しかし、人生の終わりは誰もが経験するのだが、その瞬間の話をする人はいない。当然である、一度死んで蘇って次の世界の話をする人など、聞いたことがない。宗教界の人達は様々な次の世界の話を見てきたように話すが、それぞれの空想の世界、説得力がない。それを信じる信じないは個人の自由だが、船坂さんや福住の姉さんに、本気でどう解釈をしているかと迫られて、返事に窮したことを思い出す。まして、その最後を私の返事どうりに実行されて、私には大きな精神な重荷になった。

しかし、長い雪の下で苦開する生活を経験した身には、暖冬は大きな贈り物である。そして私は新しい春を迎えることができた。せっかくの自然の大きな贈り物、どういう結末かは知らないがもう少し頑張ることにしたんだ。

2020.4.8 見浦 哲弥

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