人生も終わりに近づくと様々な事が起きてくる。
その一つに物忘れがある。多少のことなら誰もが持ち合わせている欠点だが人生が終わりに近づくとただ事でない物忘れに進行する。勿論、自分でも最近は物忘れが進行しているなとは自覚しているから大切なことは常時確認するようには努力はしているのだが、いかんせん物忘れは人智の外で発生する。
私は総入れ歯である。就寝のときは外して寝るのは昔からの習慣、ところが朝、枕元に置いたはずの入れ歯が行方不明、探し回ることで起床が始まる。そんなときは就寝時に置き場所を決めてと自分に言い聞かせるのだが、その決めた場所が行方不明、 朝起きで気分が悪くなって精神衛生によろしくない。
ところが、それに加えて目下へルペスの治療の一部で目薬の使用を命ぜられている。一日4回、時間を気にすれば小さな容器が行方不明、容器が確認できるときは時間がデタラメ、散々である。
その他にまだある。まだなんとかトラックの運転ができる。ところが、いざ乗車と言うときに免許証はどことなると自尊心が傷つけられる。最高に運転に集中しなければいけないと言うときにね。
更にもう一つ、これは大事なものだから大切にと思った財布や病院から貰った薬などの袋が行方不明、何度も歩いたコースをたどってみても見つからず大騒ぎになる。 結果は昨日に限って別のコースを歩いていてね。物忘れは誰にもあると律子君、そう言えばそうだと気がついても、物忘れの進行が早くなったのは痛感してね。反省しながら、この文章を書いている。
痴呆ではないが、老人ボケも大変だ。まともに生きたご褒美に最後まで人間として生かしてほしと願っている。
2020.3.13 見浦 哲弥
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